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イメージフォーラムにて観賞。面白い映画でした。
描かれるのはごく一般的な”善良”な市民であり、彼らが持つ、ささやかな悪意や嫉妬、驕りが信仰の影に隠れていることを映画はさりげなく見せていきます。奇跡を題材にしながらも決して宗教的なテーマなどではなく、ただ人の有り様を刻々と丁寧に描いていくことで物語が繋がり、そして結末に至ります。聖地の巨大な寺院、厳かな儀式が少し滑稽に感じるのは、そんな人間と照らし合わせて見ているせいでしょう。 ちなみに映画の主人公クリスティーヌが「メルシー」と言ったのはたったの一度だけ、、いや二回だったかな。 多分一回。 ジェシカ・ハウスナー 監督「ルルドの泉で」 公式サイト http://lourdes-izumi.com/
ベルリン国際映画祭の短編部門にて「リリタアル」のノミネートが決定いたしました。「赤い森の歌」から二年、コツコツ描いてきたものがこのような形で一つ結果が出せたことは大変喜ばしいことではあります。制作に携わってくれたすべての人に感謝したいと思います。
ベルリン国際映画祭62 会期:2012年 2月9日~19日 公式サイト:http://www.berlinale.de/
以前より見たいと思っていた画家の一人。
色彩分割法は多くの印象派で馴染みがありますが、この人の絵は色彩以上に、隣接する絵の具そのものが物質として拮抗する力強さを感じさせます。強固に均一化された画面は、石も草も木も羊も牛も山も雲も空も、全てが一体となって立ち現れ、その光は見る者に強烈な印象を投げかけてきます。ところがこの技法以降、セガンティーニの絵に人物の表現がしっくりこない作品が目立ちます。フォルムになにかぎこちなさを感じてしまうのです。アルプスの自然に寄り添い、素朴な人や自然そのものを描き続けたセガンティーニでしたが、人間と自然は別個のものとして捉える、という見方から免れることはできなかったのかもしれません。「わたしの山を見せてくれ」という最期の言葉からも、そんな思いを感じてしまいます。 損保ジャパン東郷青児美術館 2011年11月23日(水・祝)~12月27日(火) アルプスの真昼(部分) ![]()
東京都現代美術館で開催中の「ゼロ年代のベルリン」で"マティアス & ミーシャ"の「ネオンオレンジ色の牛」を観賞しました。ベルリン市内の様々な場所でひっそりとブランコを漕ぐ様を撮影した映像作品なのですが、その場所というのが地下鉄や地下水路、あとなんだかよくわかりませんが、オイオイ!と突っ込みたくなるような危険な所ばかりです。ブランコという遊具の持つ子供っぽさと、あり得ない設定とのギャップに目を引かれますが、やがて、徐々に別のものが見えてきます。ありきたりな美しいカメラっぷりも然ることながら、能書きの台詞を頭に残しつつ見ているせいもあるでしょう。そして最後のワンショットが一番の突っ込みどころでした。そんなアイロニーに満ち満ちた作品。(と勝手に解釈)
今ひとつぱっとしない展覧会のようですが、いずれにせよ、ベルリンに限らず異なる土壌の作品を日本で育った視点のみで見ることは適わないことです。それでもこんな現代美術から何かを発見することができるのであれば、それが"勘違い"であってもよいのだろうと思います。 「ゼロ年代のベルリン」東京都現代美術館/2012年1月9日まで。 木場公園にて ![]() ![]() ウェブサイトのデザインを新しくしてみました。とは言ってもさほど変わってないかも。 これから深くしていこうと思います。しばらく英語ページは旧ページのままです。 http://www.mangost.gr.jp/
昨夜はタル・ベーラ監督「ニーチェの馬」を観賞しました。
原題は"The Turin Horse"「トリノの馬」です。 モノトーンの美しさは今ひとつでしたが、独特のリズムで作り出される映像は丁寧に作り込まれており秀逸でした。台詞やカットは極力削られ、静かにゆっくりと、しかし、確実に時間が流れていくのを体感できる映画です。陰鬱な物語とは無関係に笑っちゃいそうな箇所もあり、それは意図された部分じゃないんでしょうがそれなりに楽しめました。でもこの映画の一番の印象は「おおっ、馬の顔ってデカい!!」ですね。 上映後の監督の言葉に「役者に演出はしていません、その場所に立てば、そう動かざるを得ない、あなたもあそこに立てば同じ動きをするでしょう。それが映画のロジックであり、映画のリアリティーです。」的なことをおっしゃっていました。あるロシア映画監督の言う「映画は真実でなければならない」という言葉に通ずるものがあります。(ドキュメンタリーを撮れってことじゃないよ!)いずれにせよ、どんなに些細なテーマでも、媚びることなく、妥協すること無く作り続けることが大切なのだと思います。(「リリタアル」は妥協しちゃったけど) 徹夜明けと長回しカットのせいで、前半一瞬ですが3回ほどおちてました。ので、2月のイメージフォーラム上映でもう一度楽しみたいと思います。 あの馬の顔のでかさと言ったら・・・。 ファーストシーン。 ![]() ![]() 嶋中俊文展「命・そして歩み」のDMに使われている写真です。 こんな100号を超える絵が所狭しと並んだ展覧会。今流行の絵でも描いていれば・・・と、たまに思うこともありますが、彼は長い間一貫してこのスタイルで描き続けています。絵画は誰のためにあるのか、そもそも「美」って何なん?そんなことを考えるきっかけになる展覧会かもしれません。 そして何より作者が作品以上に作品について語ることはありません。 嶋中俊文展 ー命・そして歩みー 2011年 11月9日〜20日 無休(最終17時まで) 六本木画廊 東京都港区六本木7-3-4 栗山ビル地下1階 TEL・FAX:03-6804-6797 http://roppongi-gallery.jp/index.html
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