マンゴスチンブログ
by mangost
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ブリューゲルの版画
Bunkamuraで開催中の「ブリューゲル版画の世界」展に行って来ました。
大概美術館に行くと足が疲れ、最後は「だりーな」を連呼しながら見終えるところなのですが、この展覧会は大した疲労感もなく見終えることができました。理由の一つにまず、絵に飽きないという事実があります。
ほとんどが版画作品なので絵の大きさはさほどなく、びっしりと線で描き込まれた画面(エッチングの線の強さ)は嫌が応にも視線を引きつけ、画面のあらゆるところをくまなく探索してしまいます。また、常に絵の視点を遥か手前に置くことで、絵の中にわらわらと蠢く人物を均一にし、個々を独立した物語として見せてくれます。まるで幼い頃に絵本の中に入り込んだような感覚が蘇り、絵の中で何かを発見する単純でかつ純粋な喜びを味わいました。絵の持つ構造は元来ブリューゲルが風景画を得意としたという事実以前に、版画が物語を受け継ぐ物(または複製物)として過去から連綿と続いているもののようにも感じますが、いずれにせよルネッサンスが終焉し17世紀へ移り変わる中で過去の世界観を持続させるかのようなその絵は当時でも興味深く受け入れられたのではないかと想像します。(同じネーデルランドに先駆としてボスが居たのは言うまでもありませんが。)
美術館の帰り、次は是非ともブリューゲルの油彩を見たいと思いつつ、映画「惑星ソラリス」で「雪の中の狩人」が映し出されるカットを思い出していました。そして郷愁やユーモアっていつ生まれたもなのだろうかと不思議に感じました。

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by mangost | 2010-08-14 20:11 | Comments(0)
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