マンゴスチンブログ
by mangost
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イスマイリア国際映画祭終了
イスマイリア国際映画祭、終了しました。昨日無事に帰国しました。
一言で言うと、大変疲れた映画祭でした。とにかく段取りが悪い!予定が不明!ゲストに対する心遣いが薄い・・エジプトという国、と言うかエジプト人は常にのんびりかなり適当に物事をこなしていきます。出発前にエジプト留学経験者から「エジプト人は適当」と聞かされていましたが、それは想像を遥かに超えているものでした。国際映画祭だろうが何だろうが彼らにとっては関係ないようです。宿泊施設はイスマイリア・オリンピック村。ホテルではないので、最低限の設備があるのみ。食事は食堂で毎日ほぼ同じ物を食べます。さらにオリンピック村は軍の管理区内にあるので出入りに毎回セキュルティゲートを通る必要があり、専用バスに乗らない限り外との行き来はできません。バスの移動には必ず白バイとパトカーの先導があり、ちょっとした軟禁状態でした。上映会場も初日に会場入りして初めて知りました「イスマイリア文化センター」という所、広さは十分でしたが設備が不十分で、音響はわれているし、スクリーンは汚れているし、上映中に画面操作してるし・・さらにエジプト人は上映中だろうがなんだろうが携帯電話が鳴ればその場で普通に電話にでます。しかし、そんなものはまだまだ序の口でした。
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凄く寒い劇場内、DVDで上映です




さて、そんなストレス溜まりまくりの国際映画祭ですが、悪い事ばかりではありません。約80タイトルの上映作品の中には素晴らしい傑作が多くありました。
同じアニメーション部門にはベルギーのRemi・Vandenitteの"Grise Mine"という作品。「おれの作品はデューラーと同じ技法なんだ」てことは版画を使ってアニメーションを作っているのか?凄過ぎです。いずれにせよ、白と黒の色合いだけを効果的に使い、画面は美しく独特の世界を構築しています。
実写の短編ではドイツのJuliane・Engelmannの"Scars in Concrete"。いかにもドイツらしい重いテーマで色を押さえた映像に見入ってしまいます。経歴を見ると今年のベルリン国際映画祭のPerspective German Cinema Sectionでプレミア上映だったようです。
またスペインのJuria Guillen Creaghの"Shadows in the Wind"とBelen Gomez Sanzの"Cecilia's Plans"、Juan Franciscoの"Stockholm"、さらにフランスのMaud Garnierの”The Absent"など。これらに共通しているのは映像に対する意識の高さ。物語で見せるのではなく映像の力をとことんまで引き出して観客を魅了させること。
実験映画部門ではフィンランドのKalle Hammの"The StarFish"。マン・レイの実験映画"The StarFish"を現代のテクノロジーでカラー版にリメイクしたもの。そしてオランダのTessa Joosseの"Plastic and Glass"。音、色、動き、カット、すべて緻密に計算されて作られているのがわかります。
これ以外にも優れた映画はたくさんありましたし、ドキュメンタリー映画も数多く見る事ができました。ただ・・・映画祭を主催する側が作品に対する理解力が乏しく、毎回上映後の質疑応答には陳腐な質問が飛び、みんな辟易していました。救いだったのが若いエジプシャン監督の中にはごくわずかですが、それを自覚している人もいたということ。世代交代でこの映画祭が変わって行くことを願います。
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毎回グダグダに進んで行く質疑応答。

まるで我慢大会のような9日間を終え、最後の一日をギザで一泊しピラミッド見学いたしました。いや、でかいね〜ピラミッド。ほんとでかい!でもでかいだけだね。それが素直な印象でした。
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by mangost | 2010-10-13 23:57 | news | Comments(0)
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