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Coca-Cola en la sangre
ベルリナーレショートでうちと同じプログラム上映だったメキシコのRubén Gámez監督。(2002年に亡くなっており、映画祭には監督の娘さんが参加)その監督の1964年の作品 ”Coca-Cola en la sangre”(血のコーラ)を発見。興味深いです。
40分を複数のエピソードでつなぐ構成で、米国経済の侵入によって喪失していく、メキシコのアイデンティティーの有り様を、ユーモラスにそしてグロテスクに描いています。

果たして”血のコーラ”から50年後の現在のメキシコはどう変わったのか、日本にとっても無関係ではない話。


# by mangost | 2016-03-22 00:37 | Film
香港国際映画祭40
香港国際映画祭の短編部門に"Vita Lakamaya"がノミネートしました。
Short Film Competition Programme IIの最後を締めます。
上映は3月23日と4月1日。

http://www.hkiff.org.hk/en/film/40113/short-film-competition-programme-ii

香港国際映画祭40_a0048259_15234479.jpg

# by mangost | 2016-03-20 15:25 | Film Festival
ベルリン国際映画祭66 その2
今回のベルリナーレ短編部門で上映された作品について記しておきます。

「Vita Lakamaya」と同プログラムだったRonny Trocker監督の”ESTATE”(Summer)という作品。トレーラーを見た時から映像が持つ違和感に引きつけられたが、これがどうやってつくられたのか本人から聞くまで検討もつかなかった。イメージは良く知られたある写真から巧妙に作り出されている。2010年、カナリア諸島にて数百人の死者をだした難民船の転覆事故に関する一枚である。リゾート地として観光客で賑わうそのビーチへ命がけで泳ぎ着いた一人のアフリカ人に誰一人として注意を向ける者はいなかった、かのような写真である。ロイターの記者が撮影したその写真はアフリカ難民に対するヨーロッパの無関心振りを象徴しているとして話題になったらしいが、今回長編で金熊を獲ったG・ロージ監督の「火の海」も、地中海のランペドゥーザ島を舞台に、そこに暮らす少年とアフリカ難民のドキュメンタリーを並列させて見せることでこの問題を世界へ向けてアプローチしている。これらロイターの写真や「火の海」が難民問題をストレートに表す手法だとすれば、”ESTATE”はいったい何を見せようとしているのか?
登場人物は全て精巧に作られた”ニセモノ”であり、ぴくりとも動く事は無い。一見すると3D
CGのように見えるが、カメラのたどたどしい動きだけがそれが実在する空間だということを伝えている。やがて実体となり動き出すアフリカ人は安堵する間もなく、警備隊の声を無視し、島の奥へ向かおうとするが、、、。
この異様な映画をどう解釈すれば良いのか、アフリカに対するヨーロッパの潜在的な視点が映像そのものと重なっていると言うのは簡単かもしれないが、未消化部分が多すぎてそれ以上を語ることができない。

短編映画の特徴の一つに、時代に対する速攻性があるとすれば、まさに映画祭の舞台では多くのジャブが世界へ向けて放たれたようにも見える。しかしその中の幾つかの作品には別の意味が見えない形であったように思えてならない。
それは派手ではないが、ボディブローのように時間を経て効果を表すものなのかもしれない。

”ESTATE” トレーラーhttps://vimeo.com/153385688
ベルリン国際映画祭66 その2_a0048259_17345795.jpg

# by mangost | 2016-03-07 21:32 | Film Festival
ベルリン国際映画祭66 その1
今回で三度目の参加となったベルリナーレ、短編部門で上映された作品について幾つか記しておきます。

金熊賞を受賞したLeonor Teles監督の”Batrachian's Ballad”。
「かつて動物たちは仲良く暮らしていました。ところがカエルだけがパーティーに呼ばれることがなく、カエルは悲しみのあまり自殺してしまいました」てな感じのナレーションで始まる映画。ポルトガルにおけるロマをカエルと重ね合わせて映画化したという事らしいが、監督自身が、街中のデパートや土産物屋に商品として置かれているカエルの置物を、こっそり外に持ち出しては叩き壊す(おそらくゲリラ撮影と思われる)という行為を繰り返していく。カエルを壊すことが自由や解放を象徴しているのだろうか?そして監督は可愛らしい少年のような若者だとずっと思っていたのだが、最終日、監督が女性であると言う事に気付く。もしも監督が、セクシャル・マイノリティとして生活しているとすれば、カエル=ロマ=監督自身という構図も浮かび上る。(現在のポルトガルがセクシャル・マイノリティをどう受け入れているのか知らないので個人的な想像でしかないが)
この作品が金熊を受賞した事に納得できるかというと、正直難しいところだが、三名の審査員による決定がいかなる理由によるものなのか、わたしには知る由もない。

銀熊のMahdi Fleifel監督の”A Man Returned”は、レバノンからイタリアへ難民として渡った男が難民認可されず、再びレバノンへ戻り結婚式を上げるというドキュメンタリータッチの映画。レバノン生まれでロンドンで映像を学んだ監督本人のバックグランドと共通するのだろうが、この監督、2年前には長編 ”A WORLD”がパノラマ部門で上映されている。

そしてアウディ賞を受賞したChiang Wei Liang監督の”Anchorage Prohibited”は台湾の労働移民問題をテーマにした映画。固定カメラでこれでもかと言うくらいの長回しのカットが続くのが印象的。美しい画が一層、移民の家族の孤独感を引き立てている。ベトナム、フィリピン、タイ等からの移民問題は深刻化しているようで、確かに今の台湾社会を反映したテーマと言えるだろうし、移民側から見た内容という点でも評価されたかもしれない。Chiang監督は上映前に劇場の入り口に立ち、入場者に挨拶をするという徹底ぶり。わたしの顔を見ると、手をとって「日本のアニメーションの監督ですね、昨日見ました!」と声をかけてきた気さくな若者で、受賞後のスピーチもドイツの難民問題に触れ、アジアもドイツを見習うべきという発言で優等生ぶりを発揮していた。

さて、以上の三作品に共通するのは、難民(移民)がキーワードとなっていること。長編の金熊がまさにアフリカ難民をテーマに描かれた作品なだけに、まるでそれに習ったかのような印象だが、勿論現在ドイツはその難民の受け入れ問題で大きく揺れており、今後メルケル政権がどう対処していくのか注視されている。今年の映画祭は巨大なマーケットであると同時に、国家をあげてのプロモーションの場と化したかのような印象であった。

そしてマーケットにもプロモーションにもまったく関係ない我々は、何事も無く無事に帰国したのであった。

ベルリン国際映画祭66 その1_a0048259_1716560.jpg

# by mangost | 2016-03-07 20:10 | Film Festival
Aria, But Secret
新作アニメーション”Vita Lakamaya”で使用している曲は、Mimicofさん作曲による”Aria, But Secret”という曲です。
これは彼女が2011年に発表したアルバム”RoundSkipper”に収録されてる曲ですが、最初に聞いた時から曲に独特の心地よさを感じ、それ以来、作業中も読書中も休憩中も何気に”RoundSkipper”(特に”Aria, But Secret”)を聞くような日々が続いていました。
”Vita Lakamaya”制作当初は、Mimicofさんに新しく作曲してもらうつもりでいましたが、”Aria, But Seacret” を聞きすぎてしまったせいか、やがて曲はもうこれ以外に考えれなくなってしまい(笑)、曲の使用許可をお願いした次第です。そして実際使わせてもらって正解でした。”Vita Lakamaya”はこれで完全な状態になった、と言うか本来あるべき姿に成ったという感じです。

Mimicofさんは、ベルリンを拠点に活動している音楽家、Midori Hiranoさんのもう一つの名前で、Hiranoさんとは2010年のベルリン国際映画祭で知り合いました。
上映後の混雑する劇場ロビーで日本人の女の子は目立ってましたから、つい話しかけてしまったのですが、聞けばその年のベルリナーレタレントキャンパスに選ばれた唯一の日本人であり、すでに音楽家として活躍している人物でした。それから二年後の2012年のベルリンでもお世話になり、そして現在に至ります。
Mimicofさん、勝手な我が侭を聞いてくれてありがとうございました。感謝します。

Midori Hiranoさんの公式サイト
http://midorihirano.com

アルバム発売当時のブログ記事
# by mangost | 2016-02-12 22:53 | news